今,EC51の車内である。滅多に使うことのなかった英語を,それでも何とか使って話をし,フランクフルトでホテルを押さえたはいいものの,車窓を見ながら時間を持て余していると,少し寂しい気もする。天気が薄曇りなのも多少は関係しているのかもしれない。車窓から眺めるドイツの景色は,なんだか懐かしく,新鮮というよりは昔懐かしいといった表現の方がぴったりするみたいだ。しばらく窓の景色を眺めていると,蒸気機関車とすれ違った。ドイツではまだ現役で活躍しているようだ。 |
ヴュルツブルクに到着して,まずはじめに観光案内所を訪ねたのである。・・・しかし,お休みであった。入り口の扉を見ると,どうやら日曜日は休業日らしい。「なんで観光案内所が,日曜日に休むんだよー。おい!」っとここでも,日本人丸だしである。ともあれ,現地の情報も得られずに,ガイドブックを頼りに町へ繰り出したのである。 ウインドウショッピングをしながら,ブラブラ町を歩き,博物館だか美術館だかを目指すのである。途中バスに出会った。「おー,やっぱり,○武バスとはちょっと違うねー。シャトルバスになってるよ。」などとどーでもいいことに感心しながら町をあるき,アイスクリームやホットドックをかじりながら,とにかくテフテフ町を歩くのである。 |
ブラブラしているうちに,レジデンツ(宮殿)に到着した。18世紀のドイツの有名な建築家の建てたものらしい。バルトハーザー・ノイマンとか言っていたような気がする。私は建物ももちろん好きなのであるが,ここに来た目的は,世界最大の天井フレスコ画があるというので,わざわざ立ち寄ったのである。別に趣味が絵を描くことでも,何でもないのだが,昔から絵をボーっと眺めるのが好きなのである。それに加え,私は「世界最大」とか「世界唯一」という言葉に弱い。どーでもいいものでも,「ほー,どれどれ。」と野次馬根性でノコノコいってしまうのである(^_^;)。ここに来たのも,まさしくそれである。 入場料を払い中に入ろうとすると,「@!$&a*”」と理解できない言葉をかけられ,リックを引っ張られた。ドイツ語なのでちんぷんかんぷんである。よくよく聞いてみると,ロッカーだのなんだのと聞こえ,あっちの方を指さす。・・・うーん。なんだろう?よく考えてみたら,どうやら,荷物は持ち込めないようだ。ロッカーに預けろと言うことらしい。よく考えれば,大きい荷物は預けるのが常識ではある。しかし,日常リックなんか担いで美術館に行くことはあまりない。「こりゃどーも失礼。」と荷物をコインロッカーに預けるのだが,少し・・・いや,かなり恥ずかしかった。(^_^;) レジデンツでは,見学のツアーがでる。・・・というか,ツアーに入らないと自由には見せてもらえないのである。ドイツ語と英語のツアーを選べるが,私にはどっちもあまり変わらない。そんな訳で,早く出発するドイツ語のツアーに参加することにした。
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その後は,レジデンツの庭(写真)をブラブラとし,マリーエンベルク要塞を見学するのであるが,私はここで,膝を痛めてしまったのである。リュックタイプの旅行鞄を担いでウロウロしていたのであるが,これがまたかなり重いのである。15kgから20kgくらいあるかもしれないが,とにかく重いのである。一方で,私の履いている靴はウォーキングシューズというやつで,底が薄くてグニャグニャしている。後で聞いたことだが,重い荷物を背負って歩くときには,靴は底の堅いやつを履かないといけないそうな。 これが原因かどうかは定かではないが,以後8日間,私は荷物のあるなしにかかわらず,30分以上歩くと足が棒の様になり,痙攣し始めて歩けない体になった。 |