カルルシュテイン城へ

プラハの郊外へブラブラ


 プラハにも数日滞在し,そろそろ飽きがきていたので,今日は思い切って郊外の町へ足を延ばしてみることにした。・・・といっても,私は基本的にお城が好きなので,チェコのお城を中心に物を考えてしまうのである。

 プラハと言えば,ガイドブックにも載る有名なお城は数カ所ある。今回の旅行では3箇所を回ったのだが,今日は最も(?)代表的なカルルシュテイン城へ行くことにした。
 プラハの町から,カルルシュテイン城とマノピシュテ城の両方を一日で回るツアーも出ているのだが,参加料金が一日昼食付きとはいえ日本円で8千円から1万円ちょっとの物ばかりである。
 チェコの鉄道の安さを実感している私としては,こんなツアーはバカらしくて参加できんー!ボルのもいい加減にせんかー!と,星一徹状態である。時間はたっぷりあるので,一日一城しか回れないが電車で行くことにした。

 カルルシュテイン城には,プラハ・スミーホフ駅から片道約30分,12kcで行くことができる。
 僕の乗った列車は,ひたすらボロかった。日本の博物館によくありそうだなーなどと思いを馳せらせる。トイレの便座なんか壊れてなくなっている。取りあえず乗れるといった状態だった。しかし,生意気にも二階建て車両であり,生まれて初めて2階建て車両に乗った私は,とても上機嫌で車窓を眺めるのである。

 目的の駅に着くと,そこはいかにも田舎の駅で,売店が一つあるだけ。取りあえず歩き出すものの,商店街みたいなものは無く,ひたすら川と緑が続いていた。
 興味本位で来たものの,お城の位置なんか全然調べてなく,どうせみんなお城へ行くんだろう?!と,人の後をついてテクテク歩くのである。(結局その判断は正しかった)
 写真の橋を渡ってしばらく行くとお城が見える。この辺まで来ると,土産物屋とレストランのようなものがあるのだが,さっきまで「なんにもないなー。」なんて思っていたくせに,逆に沢山あると毛嫌いして結局入らないのである。我ながら困ったもんだ。(^^ヾ

 


 このお城は,この橋を渡ってから,城へ至るまでの山道がとても気持ちがいいのである。どっから来るのか知らないが(もしかしたら駅かな?),馬車なんて走ってくる。近くへ来るとカポカポうるさいが・・・・うーん,乗りたい。まあ,いいや!折角来たんだから自分の足で歩こう。などと,自分を慰めてみたりもする。

 さてお城では,英語のツアーに参加した。ツアーに参加しないと中をみることはできないのである。次のツアーまでまだ20分ぐらいあったので,近くにあったイスに座ってただただボーっとする。
 ボーっとするのも飽きるもので,ジッとしていられない私はやはりその辺をウロウロするのである。
 城壁には道があって,そこを少し先まで歩いていける。行ってみると,今上ってきた山道が見渡せ,とても景色がいい。天気もいいし,空気も清々しい・・・ん?・・・キュウリの匂いがするなー?!
 見渡してみたら,アベックの観光客だろうか?通路の比較的目立たないところで(そんなに通路は大きくないので十分目立つが),サンドイッチと,キュウリ一本丸ごとをかじっているのであった。・・・うーん・・・見なかったことにしよう!そうだ,それがいい!と,そそくさとその場を立ち去ったのである。


 城壁の上も気分を害するので行けないし,他に行くところも無いので結局さっきのベンチで座って待つしかないようだ。ひたすら退屈である。
 そんな折り,門から2台の車が入ってきたのである。
 「ふーん。城内まで乗り付ける人もいるんだねー。」なんて思いながら,余り関心がないので他の方を向いていたのである。
 すると・・・あちこちから拍手や,口笛が聞こえて来たのである。「なに?なに?なに?・・・何があったの?」
 キョロキョロ見回すと,車の中から花嫁さんが出てきたのである。
 お城で結婚式するんだねー!いやー,ビックリした。印象的だったのは,こうみんなに拍手などされると日本人なら照れるもんだけど,意外とこういうのが平気みたいだったことだ。みんなに手を挙げて挨拶した後,平然と二人の世界に入ってしまった。うーん。すごい。

 そんなこんなで,あっと言う間に時間が過ぎ,ツアーが始まるのである。
 このツアーのとても良いところは,ツアーが始まって,門をくぐって階段を上がっている時に,ファンファーレが鳴り出す事である。どーせテープだろうと思っていたら,門の上から,生で演奏してくれているのである。とても気持ちのいい一時である。ガイドのお姉さんもとても綺麗で親切だった。機会があったら是非立ち寄って欲しい所である。(花嫁さんに会うかどうかは知りませんが・・・。)


コノピシュテ城も見せろー!・・・で次に行く。

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