コノピシュテ城へ

プラハの郊外へブラブラ


 カルルシュテイン城で味をしめたので,次の日早速コノピシュテ城を訪れることにした。プラハ中央駅(だったと思う)からBenesov u Prahy(例のごとくチェコ語の記号は省略)まで電車で移動する。チケットを見ると,プラハから49kmの所にあるようだ,乗ってみると片道約1時間かかる。ちなみに片道20Kcで行ける。
 さて,駅を降りたは良いものの,どの様に行っていいやら見当がつかない。この電車でお城へ行くのはどうやら僕だけらしい。カルルシュテイン城と違って,人の後にくっついていくという怠けた事ができない。「困ったなー。道を聞くにしても誰もおらんじゃんか。」駅前だというのに余り人が歩いていない。たまたま通りかかったおじいちゃんと子供をとっつかまえて,道を聞こうと試みる。と言っても,英語が通じなかったので,チェコ語会話集とガイドブックだけが頼りである。
 色々喋ってくれるのであるが,チェコ語なのでさっぱり分からない。「・・・聞いても聞かなくても一緒だったりして・・・。」こちらが全く理解してないと判断すると,おじいちゃんは駅の横まで僕を連れていき,ジェスチャーで教える事にしたようだ。
 察するところ,改札を出て左を線路沿いに行き,目の前に見える陸橋を渡る。渡ったら,右に折れてまっすぐ,ズーッとズーッと行くらしい。「ふんふん。何とか分かるかな。・・・まあ近くに行けばまた分かるだろう。」取りあえずおじいちゃんにお礼を言うと,カンを頼りに歩き出すのである。・・・しかし,ズーッとズーッとと言うところが気に掛かるなー・・・なんて内心気がかりであるが,行くしかない。

 陸橋を渡って右に折れるとそこは住宅街のような,少し大きな通りがある。格好としては改札と反対側を,駅を背にして直進していることになる。・・・でも,しばらく行くと住宅街もなくなり,写真のように広大なヒマワリ畑が現れる。
 「・・・おじいちゃん,本当にこっちでいいの〜?(T.T)」と少し泣きが入る。どうやらこの道は完全な遊歩道の様で,車道の少し横を併走しているらしい。
 そんな中をしばらく歩いていると,ここが意外と気持ちのいい道であることに気づくのである。お城なんか後でも良いから取りあえず歩ききる事にした。・・・でも,このヒマワリ何に使うんだろう?こんなに植えているところをみると,ヒマワリの油でも採るのかなー?そう言えば種って食用になるんだったなー。家ではリスが食べてたけど・・・。なんて思いめぐらしながら,歩くのである。

 ここに来ておじちゃんの言ったことがやっと理解できた。もう既にかなり歩いているのだが,まだお城らしきものは見つからない。横の道路を観光客らしきライダー達が走っていくので,どうやら観光名所(多分お城)があるのは間違いなさそうだ。この頃になるとドイツで痛めた膝もだいぶ良くなっているため,すたすたと道を急ぐのである。

 写真の所から,さらにズーッとズーッと(^o^)歩いてお城に到着する。途中駐車場の前に山道を上るところがあるのだが,これはお城までの近道になっている(道路を歩くのに比べるとだけど)。当然上っていく,意外と気持ちいい道だ。

 

 さて,このお城もやはりガイドツアーに参加する事になる。学生で42Kcだった。出発時間はまだまだある(実に2時間後が出発だった)ので,例のごとくブラブラ歩き回る。・・・はて?・・・これは?!なぜかこのお城の城壁の内側では熊を飼っている所がある。なんか動物園みたいだ。やっぱり餌ねだってるし・・・。

 

 お城の中も見飽きたので(正確には蚊の様な虫に刺されすぎて),城の周辺をうろつくことにした。この城の回りには大きな湖がある(左の写真,下)。よく見ると,水はゴミが浮いていたりしてあまり綺麗とは言えない。でも,写真で見るように,空を映している湖面はとても綺麗で清々しい。タバコのコマーシャルに使われそう・・・などと思いながら20分ぐらいただただボーっと眺めるのである。

 いい加減に飽きてまたお城に戻ってくる。椅子に座って何気なく上を見る。「ありゃ?あれなんだ?」(左の写真,上)・・・どうやら日時計らしい。「へー壁の平面に付けるんだね,チェコじゃ。・・・でも随分古そうだこと。そういやー,時間が1時間位違ってら!」何たって今は9月。チェコはサマータイムがあるので1時間違うのである。で,サマータイムって何年頃から導入されたんだろう?

 ツアーが始まった。このお城の中はすごい。鹿,鷹,バッファロー,狐,熊などの剥製が,所狭しと壁に掛かっている(剥製の写真は後日・・・(^_^;))。思い返せば,入ってから出るまでズーッと剥製だらけだったような気がする。100,200ではきかないかもしれない。英語のツアーだったのだが,いくつあるって言ってたかな?ざっと計算すると,死ぬまで毎日3匹位の狩りをしていた計算になったような気が・・・余り正確なことは覚えてない。
 ここの剥製には色々面食らった。日本でも鹿の剥製とかは良く見るけど,大概角だけじゃないかな?ここのは,まあ角だけのもあるけど,多くは頭全部が剥製にされ,狩りをした日がプレートに記入されている。生前は自慢の品だったのだろう。

 


 ここのツアーは実は2つある。僕のは剥製の方のツアーであるが,銃のツアーもあるらしい。まあ,これだけの剥製があるんだから銃だって1つや2つではないよなー。しかしそのツアーは別料金。チェコの物価に,もうどっぷり浸かってしまった僕は,「結構ここ高いよなー。銃見たってしょうがないし,面白くないや!」とそちらは遠慮することにした。そのために2時間も待たされたのである。今から思えばケチだったかな?(^o^)

 ツアーが終わり,取りあえず満足感を得たので帰路につく。来るときに相当歩いたような気がしたので,帰りの道は時計を見ながら歩くことにした。
 結果は大体30分強であった。僕は膝が痛いのでゆっくり歩いていたため,もしかしたら普通は30分以内で着けるのかも知れない。

 

 プラハに帰ってくると,4日間お世話になったホテルを明日チェックアウトしなければならないのでアメックスに行った。すると,日本円のレートが電光掲示板に出てない。ビックリしたが,今日は日本では日曜日なので,無くても当然かもな,と納得してみたりする。
 結局2万円が5180Kcになり,そのうちのいくらかがデパートで消えた訳だが,今回はチェコのワインも買ってみることにした。
 ワインのことなんか何処の国のだろうが良く知らないので,ワイン売場で立ちつくすだけだった。「どれが美味しいのかな〜?わかるわけないよなー。」と半ば持て余していると,女性2人が相談しながらワインを決めている。ワインは彼女たちに選んでもらうことにした。といっても,彼女たちが選んだのが赤ワインだったらそれを買おうと決めただけだけど。結局赤を買っていってくれたので,それにした。ガイドブックによると赤の方が美味しいらしい。
 結局その日は飲まずに,次の日ホテルで知り合った日本人観光客の姉妹と一緒に飲んだのだが,匂いが僕は苦手だった。美味しいワインを知っている方は教えていただきたい。ちなみに,そのワインは「プラハその3」でグレープフルーツ(身が赤いやつ)と一緒に写っている。


そろそろプラハも離れたら?・・・で,次へいく。

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